合格のための勉強法
【合格のための勉強法】
★印は添付写真を見てください。
はじめに
1、まず一次(筆記)試験を通過することが大前提-最も合格率が低く、難関
2、二次のテイスティングは「分析的コメント」の方法を習得すれば大丈夫
3、三次のソムリエ実技は反復訓練が必須、エキスパートの論述は楽しんで準備できる
Ⅰ、一次(筆記)試験の攻略法
1、膨大な情報を暗記するために
(1)短期記憶を長期記憶に
①忘却曲線とリカバーの方法
★忘却曲線図
短期記憶は一日経つと半分以上忘れると言われていますが、振り返りを時々行うことで、情報の忘却率が低下し長期記憶へと進んでいきます。短期記憶はキャパシティが小さく覚えておける情報量は少ないのですが、長期記憶に蓄積してしまえば覚えておける情報量は格段に増えると言われています。
②勉強法-サクサク読み進めて、関連事項などを振り返りする
一つの国ずつ必死で暗記しようとせず、サクサクと読み進めながら、関連事項を振り返って読み返してみる。たとえば、ブドウ品種を見ていて、あれっあの国の品種と一緒だったかな?と振りかえってみたり。
⇒本講座では、4~6月に教本の変更事項中心に1回読み込み、7月にフォローアップセミナーで触れられた箇所を中心に2回目の読み込みをし、8~9月に1000本ノック模擬問題をしながら3回以上の教本の読み込みを行います。
(2)関連付ける、紐付ける、ストーリーで覚える、絵として覚える
①情報量を減らす
教本は、とにかく文字の羅列、表も細かい字がびっしり。到底覚えるための造りにはなっていません。
では、どうするか。
・関連した項目をまとめて表にする。リオハの熟成規定、オーストリアDAC毎のブドウ品種と色、東欧諸国のブドウ品種など、教本の文字情報を表にして覚える。
・風の名前、山の名前、土壌の名前など、関連したものをまとめて覚える。
②ストーリーや絵(図表、地図など)で覚える
たとえば、オーストラリアの有名人物と産地・ワイナリー名、土壌、気候などを地図に落とし込んだり、写真に書き込んだりしてセットにして絵として覚える。
⇒本講座では、上記のような表・図、写真などを多用したパワポ教材を使い、膨大な情報量を絵として、ストーリーとして覚えられる方法をとっています。(講座で使用したテキスト)
★講座使用テキスト
2、効率的に暗記するために
(1) 試験に出る情報をピンポイントで探索し、周辺情報も合わせて効率的に暗記する
①ソムリエ協会の技術研究部(出題者)の問題意識を徹底的に探る
出題者は、技術研究部の森部長、岩田さんなどと分かっているので、1月から開催されている森講師の「ブラッシュアップセミナー」、各地で開催されるソムリエ協会例会セミナーの森講師、岩田講師のセミナー、そして一番重要で出題内容がほのめかされる5月からはじまる「フォローアップセミナー」の情報を細かく分析し、その周辺情報を含めて暗記します。
教本を前からむやみに読み進んでいくほど非効率的なことはありません。試験に出るポイントを徹底的に勉強していくことが合格の秘訣です。
②教本の読み込みは、昨年教本からの変更点・修正点に集中
5月から開催される「フォローアップセミナー」は、教本の昨年からの変更点・修正点、追記箇所に集中して講義されます。なぜなら、変更点・修正点、追記箇所が、世界のワイン情報の最新情報だからです。
ですから、この箇所からほとんどの試験問題が出されます。何年も変化していないボルドーの格付けなんて出ません。それは基礎であり一般呼称レベルの問題だからです。エクセレンスの問題は、新たな産地、新たな格付けの動きなど、最新情報からの出題に限られます。
⇒本講座では、教本の変更点・修正点、追記箇所を示して、その周辺情報を含めて資料を作成しています。また、出題者のセミナー等に出席し、情報収集しています。さらに、「フォローアップセミナー」には初回の札幌会場に参加するとともに複数会講師が参加して、特別の資料を作成して配布します。
(2)アウトプットこそが暗記の精度を高める
①一般呼称レベルの4択問題では、イメージで暗記しておくだけで正解を獲得できます。なので語呂合わせのような方法もありです。
しかし、エクセレンスの試験問題は、全て記述で、ほぼ原語記述。スペル間違いもアウトです。正確にスペルまで記憶しなければなりません。しかも、フランス産地はフランス語、スペインはスペイン語、あとラテン語も多いです。
この原語を覚えるため、またエクセレンスレベルの問題を記述で正解するためには、アウトプット訓練=徹底的に書く!ことが必要です。
②模擬問題をやり続ける
つまり、模擬問題を原語回答で徹底して書き続けることです。書き続けて「手」が暗記してしまうと、
頭で考えている前に「手」が動いて原語を書いてしまうくらいになります。
模擬問題は、「フォローアップセミナー」で絞り込まれた情報とその周辺情報を問題にしたものを1,000問程度に絞って、すべて原語回答できるようにしましょう。
⇒本講座では、7月に「フォローアップセミナー」の内容をまとめた資料を暗記し、8~9月に厳選した模擬問題の1,000本ノックを行い、完全原語回答ができる水準にもっていきます。昨年の最終絞り込んだ600問から、本試験に7割が出題されました。
★千本ノック問題集
Ⅱ、二次(テイスティング)試験の攻略法
1、分析的コメント
(1)「テイスティング」の訓練は、「筆記」対策講座の中で分析的コメントの基礎を仕上げていきます。品種当てではありません。分析的コメントの訓練をされた方は、全品種外しても合格されています。コメントは暗記ですので、暗記モードの「筆記」試験対策と同時期に行なうことが効果的です。毎回、「筆記」対策2/3、「テイスティング」対策1/3の時間を使って講座を組み立てています。
(2)一次試験通過後は、二次三次対策講座を行います。分析コメントを自分の言葉で暗記します。外観・香り・味わいから、気候・産地・栽培方法、醸造方法を類推し、最終的に3つくらいの産地・ブドウ品種に絞込み、結論にもっていきます。そのコメント方法を習得します。
2、コメントの作り方
(1)そして、試験では、そのワインを楽しむシュチエーション、合わせる料理、醸造方法、フルコメントが問われますので、字数に合わせたコメントの書き方を訓練します。
(2)ソムリエは3種類×400字を40分で、エキスパートは4種類×800字・400字を50分でコメントを書き上げなくてはなりません。全力で書き続けてやっと書き上げることが出来る分量です。ワインのタイプと設問に応じて書くべき内容を暗記して、本番では考える暇無くスラスラと書き上げられる訓練を行います。
⇒本講座では、分析的コメントの作り方を覚え、毎回本番同様に筆記をして制限時間に書き上げる訓練をします。
★テイスティング・コメント資料、本番筆記訓練用紙
Ⅲ、三次(ソムリエ・実技、エキスパート・論述)試験の攻略法
1、ソムリエ・エクセレンスの「実技」
(1)ソムリエ・エクセレンスの「実技」は、協会HP動画を完全にできるようにし、あとは制限時間との勝負です。昨年は赤ワインのエアレーションと2名のお客様へのサービスを3分で、その後ワインの説明とエアレーションをした理由を口頭で述べます。最期に紙に書かれた4種の酒類の特徴と合わせるお料理を2分で口頭説明します。とくに、ワインのエアレーション・サービスの時間的制約が大きく、時間切れの方が多数でした。トッププロがやっても時間内に終われるかどうかという制限時間です。迷い時間のない効率的な動きを徹底的に身につけておかなければなりません。
(2)ワインエキスパート・エクセレンスの「論述」は、①ワインの直近の話題テーマ、②愛好家として素養が問われますので、予想問題を徹底的に記述する練習をします。30分で2テーマ×500字ですので、時間的には少し余裕がありますが、キーワードを入れること、論理構成をしっかり組み立てることの訓練をしっかり行います。
(3)「筆記」試験終了後から合格発表まではプレ講座、合格発表以降、試験までは本格講座を開催します。
さいごに
難関な試験ですが、以上のことをしっかりとやりきれば、必ず合格できます。
昨年の私の受講生の受験者35名中15名(43%)が一次試験合格、全国で52名合格者の約3割を占めました。ここに記述した合格法をしっかりと実践し、合格を勝ち取りましょう
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